サブプライム関連損失の合計額のニュースです。アメリカ金融大手10社のうち、18日までに第1四半期決算を発表した9社のサブプライム損失の合計が400億ドル、およそ4兆1千億円を超えたことが分かりました。
前の四半期の10社の合計より300億ドル少なく、投資家の間にはひとまず安心感が広がりましたが、損失拡大への懸念は依然としてくすぶっています。
シティ、ワコビア、メリルリンチなどが発表して4兆円となりましたが、前も5兆円・6兆円と出てきていますので、凄いものがあります。
それでは、ここで図を見ていただきたいと思います。
これは以前にちょっと見ていただいた数字をアップデートしたものです。この表の
上からシティ、UBSとずっときて、今回はワコビアなのですが、1兆円ぐらいの損失
を報告しています。
続いて次の図を見ていただきたいと思います。
これも前に紹介したものですから、すでにみなさんはお忘れかも知れませんが、実はビジネスウィークが「最終的には米政府が直接救済する可能性があるのではないか?」と言っていたにもかかわらず、その後で全部かき消されたようになっています。
ところが、今回のニュースを見ると、このグラフにある上位4つが連邦政府による救済を直接受ける可能性が非常に高く、次いでそれに続く4つが高く、それからサントラストとワシントン・ミューチュアルは低いということになります。
ワコビアは高いほうに入っているので、この後何段階かしていよいよ「いざ」となった時にはアメリカ政府が直接抱え込むことになります。
これは日本でいうところの長銀や日債銀のようなケースになると思いますが、その可能性が「高いほうの中ぐらい」にいるワコビアの発表でも相当傷が深いことが分かりました。
この時点で一段落したということを言っている人がいて、その影響でマーケットも反発してきていますけれども・・・?!?!
まだまだ「わからない」という感じではないでしょうか。
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