2010年の為替トレンドは米ドルリバウンド? 利回りは2年債に注目!|株式・資産形成講座メルマガ

  2010/3/17(水)  
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2010年の為替トレンドは米ドルリバウンド? 利回りは2年債に注目!

今年の為替トレンドは、『米ドルがリバウンドし、円とユーロが下落する!?』

まずは、為替相場の水準についてお話しします。 昨年の為替相場は、株価の動きに大きく左右され、特に「株高ドル安」がメインテーマで動いていたように私には思えます。しかし今年は、『株価の動向はもうあまり当てにはならない』、少なくとも『株価とドルの関係はすでに崩れている』と言ってもいいと思います。

やはり今年の為替相場は、『金利の動きや、その背景にある景気の動向が素直に反映される』ことで動いていくのではないでしょうか。 そこでまず通貨の動きを、ドルやユーロなど様々な相場を加重平均した「実効相場」において、2003年1月を100としてその後どういう動きをしてきたかの推移で見てみましょう。


ドルは、基本的にはずっと下がり続け、ようやく2010年1月で二番底という感じです。それと対称的な動きをしているのがユーロであり、こちらは直近、ドルとは逆に二番天井と言ってもいい局面になった後、そこから今また下がってきています。そしてドル安、円安ということで円も弱かったのですが、2008年以降は円高に振れているという状況です。

ドル、円、ユーロの水準をまとめてみると、『ドルが弱くて円とユーロは、直近ほぼ同じところにいる(120前後)』ということになります。 ですから、この後に調整が起こるとすれば『ドルはリバウンドし、ユーロと円が下落する』ことが考えられるでしょう。今年は、『ドル高でユーロ安、円安』という動きをしてもおかしくはない位置関係にいるということです。ユーロに関しては、いま足元でネガティブなニュースもけっこう多く、ユーロ安の勢いが円安よりも強くなっています。そして豪ドルは、リーマンショックで急落してからはまたリバウンド、まだ高い状態にあります。

豪ドルはまだ高いので、今後かなり下がると考える方もいらっしゃるかもしれませんが、景気がしっかりしており、何よりも「金利が高い」など豪ドルが高い理由はきちんとあるのです。ですから、いろいろな通貨と比較した場合に『豪ドルは優位性がある。割高で留まる理由がある』と言えると思います。


■『米国の利上げは、今後いつ来るのか?』を、2年債の利回り動向から読み解く!

では次に、為替相場を考える上で重要となる「景気と金利の動き」を見てみましょう。


現状では先進国の通貨の金利は、ほとんどがゼロから1の間で差がない、金利そのものが存在しないと言ってもいいかもしれない状況にあります。ただし前述したように豪ドルだけは水準的には高く、金利は上昇基調にありますので、『豪ドルが強い』という見方はおかしくはないと思います。

昨年はドルが一方的に売られましたが、問題は、円、ドル、ユーロその他の先進国通貨はいずれも金利が低いわけですから、いわゆる低金利通貨が売られて高金利通貨が買われるという中では、本当は円、ユーロ、スイスフランなど『どの通貨が売られてもおかしくはなかった状況』だったということです。しかし、もうこれ以上ドル売りは続かなくなっています。そして米国では、まだ少し時間はかかるでしょうが、公定歩合引き上げなど利上げに向けた準備がすでに始まっています。一方で欧州は、今回のギリシャの問題等もあり、どうも利上げをできる状況ではないようです。そういう意味でもこれから先、『ドルが抜け出し、他の先進国通貨は取り残される』、『ドル高で他の通貨は弱い』という展開になっていくのではないかと思います。

ただし利上げは、まだ為替には完全に織り込まれてはいないでしょう。 米国でも、まだ景気や金融政策に対する見方は分かれているからです。景気が回復基調にはあるものの、雇用は本当に強いのか、商業用不動産の問題もまだ片付いていないなど問題がまだ残っており、利上げができる状況ではないのではないかという見方もあります。 しかし景気のトレンド自体は、特に企業部門を中心に着々と改善しており、雇用もボトムアウトしつつあるということで、どちらかというと利上げ方向であり、後はタイミングだけの問題ということだと思います。

『利上げがいつか?』をマーケットが織り込んでいくと、金利という意味では「二年債の利回り」に反映されることになるでしょう。2年債の金利は、今後2年間でどれだけ利上げがあるかを織り込んで動いていくからです。


例えばオーストラリアなども、かなり早い段階で利上げを予想して上がってきました。最近は利上げが小休止していますが、次のステップが利下げでない限りは、これ以上一気には下がらないと思います。利上げを小休止していただけで、次の一手は確実に利上げと私は考えていますが、問題は、その他の先進国通貨の金利です。

現状では、ほぼ横ばいで、いちばん低いのが円、その次がスイスフランです。ドルと欧州の金利では、どちらかというとドルが若干低く、ここに来て、欧州の2年債利回りが微妙ですが下がり始めているなど利上げの見通しが少し剥げ落ちているようです。利上げが確実になってくれば、それにつれて2年債利回りも上がってくるということになりそうですが、欧州よりも米国が確実、円は見通せない、というのが現状。となれば円高になる理由に乏しく、むしろ円安が想定されるということになります。


講師紹介
大前研一
ドイツ銀行グループ ドイツ証券
シニア為替ストラテジスト
深谷 幸司

2月26日放送
「金融リアルタイムライブ」より抜粋し、一部再構成したものです。
編集後記
 編集後記
事務局 一戸 グローバルマネー・ジャーナル第138号、いかがでしたでしょうか。

今年も花粉症の時期がやってきました。

私ももれなくこれから数ヶ月は「つらい組」に入るので、それなりの気合と覚悟がいります。

最近知ったのですが、ヒトだけでなく猿にも花粉症が広がりつつあるようです。

症状は私たち同様で、治せる薬も特には無いらしく、動物園の飼育員さんもただただ可哀そうの一言。。


しかし、投資家としてはここで辛いとばかり言っているわけにもいきません。

かゆい目をこすりながらも、しっかりと「花粉症銘柄」の動きに目を光らせ、投資の機会を探っていきたいと思います!

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来週のグローバルマネー・ジャーナルもお楽しみに!

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