中国バブルを読む|株式・資産形成講座メルマガ

  2011/5/25(水)  
最新・最強・最高クオリティの
Message
第193回目発行!株式・資産形成講座メルマガです。

メルマガをご覧の皆様、こんにちは!
ビジネス・ブレークスルー 株式・資産形成講座事務局の加藤です。
このメルマガでは、皆さんの資産形成に役立つ情報を、大前研一ならびにプロとして活躍している 一流講師陣の視点から、毎週リアルタイムにお届けしていきます。

今回は、毎月2コンテンツ撮影しております『金融リアルタイムライブ』より、木下晃伸氏の株式市場についてのコンテンツより抜粋してお届けいたします。マーケット環境を捉える、資産形成を実現するためのとっておき情報を、どうぞご覧ください。

現在売上の一部を義援金として被災地の方にお届けしています。(5月26日まで)


本文タイトル
『中国バブルを読む』

●米人民元改革再び促す

 日本では85年にプラザ合意が起こりました。背景には、円の評価が低く、米国に対して円安であった事から日本企業は輸出ドライブをかけ、この世の春を謳歌していた、ということがあります。一方で、アメリカの企業業績は厳しくなってしまっていた。そこで「ふざけるな!」と言わんばかりに、米国の国内企業を守り、かつ台頭する日本企業を潰そうと円高誘導を行ったことは周知の事実でしょう。

 この構図を、現在の米国と中国で考えてみます。中国は政府主導で人民元を安く誘導し、輸出ドライブをかけています。結果、米国は中国に対し、85年に日本に対して持っていたのと同様のフラストレーションを抱えている訳です。そのため、人民元を切り上げようと動いています。

 重要な点は、通貨が切り上がった"後"の事。プラザ合意を振り返ると、日本国内ではバブル現象が起こりました。バブルが起こるメカニ ズムの詳細は別の機会に譲りますが、私は今回の中国も、人民元切り上げ後にはバブルが起こると考えています。つまり、これからバブルがやってくる、と考えていいということです。

 人民元がまだ切り上がっていない、まだ弾力化などでお茶を濁している、アメリカの政府もまだリップサービスである、ということなら、今、まだバブルでないと言えます。そうすれば、長城汽車のような銘柄もまだ買えるということになりますし、人民元もそうした見方ができるわけです。


●農業銀行


 中国系銀行には4つの大きな銀行があって、工商銀行、建設銀行、中国銀行、中国農業銀行です。他の3つはいち早く上場したのですが、農業銀行は上場することができず、やっと去年上場しました。不良債権がぐちゃぐちゃだったからです。一時期は不良債権比率が40%くらいあるんじゃないかと言われていました。40%不良債権比率があるということは、潰れそうだったということです。

 ところがウルトラCで、国がお金を突っ込んできれいにし、上場させました。日本がお金を突っ込んだ銀行には、りそな銀行があります。それで今なお、りそな銀行としてしっかりと地盤を築いています。

 りそな銀行は、旧あさひ銀行と旧大和銀行、つまり、関東と関西という非常に大きな地域の中小企業向けの融資で圧倒的なシェアを握っていました。こうした銀行が潰れてしまったら、中業企業が連鎖倒産になってしまうわけです。中国農業銀行にあてはめると、中国は農民がほとんどです。

 一方、上海や深セン、香港などでは、景気経済がものすごく良くなっています。それを見ている農民はフラストレーションがたまります。これから中国の成長は内陸部を頑張っていかなくてはいけないときに、柱となる金融機関は農業銀行しかない、ということで救ったわけです。

 結果、中国農業銀行は上場後、株価は一進一退ではありますが、上場時より実に43%上がっています。中国で根を張っている民族系企業は、利益が2倍3倍どころではない可能性があるからです。しかも、これから沿岸部が成長していき、まだ内陸部は非常に開発の余地が残っています。

 たとえば、レノボというパソコンではトップシェアの会社がありますが、車で約たった40分ほどのところに工場を移管したら、30%もコストダウンすることができたんです。30%コストダウンできるということは、5年くらいの競争力を持つということです。工場を移すと、そこに街ができ、発展します。

 上海から隣の安徽省に合肥という街があります。合肥は副省級都市とよばれ、すこしランクが落ちますが、その都市の人口ですら500万人なんです。そうした都市が中国には30都市あります。かけ算をするとどうなるか、中国農業銀行の成長も見込めるというふうに分析できるわけです。


講師紹介
木下晃伸
株式会社きのしたてるのぶ事務所 代表取締役
経済アナリスト
木下 晃伸



「金融リアルタイムライブ」5月10日撮影より一部抜粋



編集後記
 編集後記

グローバルマネー・ジャーナル第193号、いかがでしたでしょうか。

今回ご紹介いたしましたコンテンツ等、経済情勢を踏まえ、資産運用・形成していくことが重要になってきております。

現在株式・資産形成講座では、大前研一学長の「世界経済を読む」(5月分:全8時間)を、今「株式・資産形成講座」をお申込いただいた方限定でプレゼントしております。 【期間限定:5月26日(木)24時まで】

世界経済の現在を知り、今後の可能性を大前研一が解説します。世界の潮流を知ることは、資産形成に必要不可欠です。最新情報に常に触れることを心がけてください。

⇒ 詳細はこちらから!(株式・資産形成講座トップページ)


現在売上の一部を義援金として被災地の方にお届けしています。(5月26日まで)

それでは、来週のグローバルマネー・ジャーナルもお楽しみに!

株式・資産形成講座
加藤

| 配信先変更・配信停止 | お問い合わせ | 個人情報保護方針 |

copyright(C)BUSINESS BREAKTHROUGH Inc. All Rights Reserved.

資産形成について少しでも知識を高めたい方はまずは無料講義体験へ。

  • 無料講義体験
  • 講座申込み