2012/10/17(水)「「財政の崖」放置なら景気後退入り(大前研一)」資産形成力養成講座

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「財政の崖」放置なら景気後退入り(大前研一)

第1回テレビ討論会 「ロムニー氏勝利」が67%

 

 第1回テレビ討論会後の世論調査では、共和党候補ロムニー氏が論戦に勝利したと回答した人が67%に上りました。ロムニー氏の支持率も討論会後に上昇し、オバマ大統領との差を縮めました。

 討論会前はロムニー氏が惨敗という見方が優勢だったわけですが、この討論会を見る限り、オバマ大統領は「演説は上手いが討論は下手」なのだと思われます。現職の大統領なのでこうした議論には強いはずなのですが、オバマ大統領は困って答えに詰まるような場面もあり驚きました。

 一方のロムニー氏はビジネスマンを長くやっていたので、こうした議論の訓練を積み得意としているのです。ロムニー氏は経済について、失業率は若干改善したものの、オバマ大統領の4年間における経済政策は失敗したとして、その例を挙げて攻めるというワンパターンを繰り広げました。生活実感からも経済は良くなっているとは言えない、という論理で上手く訴えました。

 次回は副大統領同士が討論をしますが、今までのところあまり副大統領の差は争点にはなっていません。候補者同士の討論がまた行われますが、今回の様子からオバマ陣営は相当巻き返す必要がありそうです。

 またタイム紙はロムニー氏を取り上げ、モルモンのアイデンティティとは何かという特集を掲載しました。モルモン教徒は一夫多妻で、ロムニー氏の祖父は妻が3人、その家族写真は驚くような大人数です。ロムニー氏本人の妻は一人ですが、家族は子や孫を合わせると20人以上と、大家族主義であることが分かります。カトリック教徒も避妊を禁じているので大家族が多く、イタリアなどではフィアットに何人もの家族を押し込めて教会へ行く様子を見かけます。ロムニー氏が候補となったことにより、改めてモルモンのような少数派の宗教集団について注目が集まっています。

 大統領としては、アイリッシュカトリックのケネディ大統領あたりから、いろいろな人物が出始めました。オバマ大統領でアフリカンアメリカンの大統領が現れ一段と抵抗がなくなり、次はモルモンの大統領となるかもしれません。

 今回の討論によってロムニー氏が大統領になる可能性がやや高まりましたが、依然としてオバマ大統領の方がポイントは高く、ロムニー氏が今後も失言をする可能性も高いと思います。


「財政の崖」放置なら景気後退入り

 

 2012会計年度におけるアメリカの財政赤字は約86兆円と、赤字額が減少するという見通しが示されました。米債券運用会社PIMCOのエラリアンCIOは、減税失効と歳出の自動削減開始が重なる「財政の崖」の問題を米議会が解決できなければ、米経済はリセッション(景気後退)に陥る公算が大きいとの見方を示しました。この見方はおそらく正しいでしょう。

 雇用のデータを見ると最近若干改善しているとは言え、リーマンショック後に大きく雇用が削られ、ようやくプラスが継続しているものの力弱いという状態です。それを受けて、財政だけではなく金融出動ということでQE3まできたわけです。今のところこうして人工的に失業率を下げていますが、選挙対策であり統計のあやだという意見もあります。

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 財政収支の推移を見ると、オバマ大統領は派手に使っていることがわかります。毎年財政赤字の上限を作り直さないといけない状況なので、今年も12月にまた「壁」がくるわけですが、問題を放置するわけにはいきません。しかし、だからと言って超緊縮予算にするとまた景気が悪くなります。金融出動は QE3で出せるものはほぼ出してしまっているので、難しい状況なのです。オバマ大統領のやり方では景気後退にかかってくることも避けられないだろうと思います。


スロベニア国債利回り上昇 銀行救済で支援要請の懸念

 

 スロベニアでは銀行の不良債権問題に対処するため、外部支援を要請するとの懸念が広がり、10年国債利回りが6.29%まで上昇しました。旧ユーゴスラビアの7ヵ国のうちで最初にユーロ転換をした国で、超優等生と言われていたスロベニアですが、10年債の利回りは6%を超え、ルーマニアやハンガリーと並んで要注意の国となりました。むしろブルガリアやチェコの方が低い利回りで安定しているという状況です。

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 スロベニアがこのようになってしまった理由として、政治の混乱が大きな要素だと思います。私もスロベニアのリブリアーナというところへ行き、いかに良い経済状態か話を聞いたことがあります。小さい国で工業力も非常に高く、こんなにあっさりと崩れるとは思えませんでした。しかし、現在ヨーロッパを襲っている大きな問題によって、特に政治が乱れた時にはこうした事態も起きるという一つの事例だと思います。


プリンターはMPS(Managed Print Service)へ

 

 アメリカ市場では、HP(ヒューレットパッカード)の2013年10月期の業績見通しが市場予想を大幅に下回り、株価が一時急落しました。HPについてはIBMと違い、プリンターなどに対する依存度が高く今後の成長戦略が見えないこと、またトップの交代が激しいことなどが問題となっています。

 今後プリンターなどは、MPS(Managed Print Service)という形に移っていくので、非常に収益化が厳しいと思われます。キヤノンと HPは超優良会社ですが、今後はマルチベンダーになり、マネージドプリントをしていくことになるとかなり苦しくなるでしょう。HPはそうした変化を先行して導入していますが、今までのような収益を稼ぐのは難しいと言えるでしょう。


講師紹介

大前 研一

ビジネス・ブレークスルー大学
資産形成力養成講座 学長

大前 研一

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それでは、次回のグローバルマネー・ジャーナルもお楽しみに!

 

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