2013/07/03(水)「中国は景気が悪くなる恐れあり(近藤雅世)」資産形成力養成講座

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中国は景気が悪くなる恐れあり(近藤雅世)

中国は景気が悪くなる恐れあり

 

 6月19日、米連邦準備制度理事会(FRB)の公開市場委員会(FOMC)を終えたバーナンキ議長が記者会見の席上で、金融緩和のための毎月850億ドル債券買い取りを年内に縮小し、来年には終了するという、金利操作ではない非伝統的金融を来年1月までの自分の任期中に終了させる道筋を作る意欲を示したことは、世界中の株価に影響を与えた。

 そのため、その後FRBの理事は結束してこの発言の打ち消しに回っている。それほどバーナンキ発言は威力があった。ドルを借り入れて新興諸国の株式投資等を行なっていたドルキャリートレードは、金利が上昇することを見込んで巻き戻しを行い、新興諸国株価は軒並み下落し、日本等少しの例外を除いて、ドルは世界中で買われたため各国通貨はドル高自国通貨安に見舞われた。

 最も被害が大きかったのは中国で、短期市場から資金が急に引き上げたため、短期金利が一日5%以上上昇し、4%台から13.4%まで上昇した。これには中国大手金融機関がデフォルトをするという市場での噂が流れたこともあった。中国政府と人民銀行は、当初この短期金利の急騰を静観した。少々の景気悪化よりも影の銀行という迂回融資の横行を取り締まることで周小川人民銀行総裁と習金平主席の意見が一致し、中国国務院は、常務会議で「貨幣量を合理的な範囲で保持する」と表明。問題のある『影の銀行』を整理しようと考えていることを示唆した。

 そのため、金融機関が倒産するかもしれないと思った株式投資家は、金融株を中心に売り放し、上海株式市場は急落した。上海総合指数は6月のピークから比べれば約7.5%、年初から比べれば18%の急落となった。恐らく中国の投資家は、6月一ヶ月で相当なる資産を失った人が多いと考えられる。中国では、資金がシャドーバンキングなどにより潤沢にあった間に需要なき生産が行われ、在庫が積み増されていると推測される。今後需要が減退すれば、そうした在庫は不良資産の一部を形成し、安売り等により市場を混乱させる可能性が高い。長く懸念されている不動産バブルの崩壊も買い手がいなくなり、資金の供給が細れば、現実の問題として浮き上がってくるだろう。

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 このことから商品価格を類推すると、2つの結論が導きだされる。一つは、鉄鋼、非鉄金属、原油、ゴム、プラチナ等工業用資材価格は弱含みとなるだろうという予測である。OPECによれば、2013年の世界の原油需要は、8966万バレルと前年比で79万バレルの増加になると予想している。その内35万バレル、約44%が中国による需要増である。中国経済が悪化し、2013年の第1四半期のGDP伸び率7.7%を超えることがなくなるならば、原油の需要もそれほど伸びない可能性がある。なお、2013年の非OPECの原油供給量は前年比98万バレルの増加であり、2013年の需給は、5月のOPEC生産量3056万バレルが据え置きとすれば、約74万バレルの供給過剰状態にある。(需要8965万バレル、OPEC以外の供給5983万バレル、その差2982万バレルに対してOPECの供給は3056万バレル)

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 もう一つの推測は、金価格が底を打つだろうという見方である。世界中の金投資家は配当や金利がつく、金よりももっと有利な投資対象に資金を移したため、NY金価格は昨年10月5日の1789.1ドルから6月28日には1179.4ドルと1200ドルの節目も下回った。そろそろ底ではないかと思うのは、中国人は、資産を金に換えるネーチャーがあり、ことに銀行預金や、株式投資が危険で魅力がなくなれば、金をいつも以上に買うことになるだろう。ことに金価格を割安と感じればなおさらである。恐らく、中国人は今の金価格を「お値打ち」と見るのではないだろうか。NYファンドの建玉は、6月25日時点で、過去最大の12万5292枚の売り残がある。2ヶ月前の4月30日は8万6011枚であり、3万9281枚、46%の空売り増である。この建玉は金価格が上昇に転じれば買い戻されるだろう。それは金価格反騰を示唆する。


講師紹介

近藤 雅世

ビジネス・ブレークスルー大学 オープンカレッジ講師
株式会社コモディティーインテリジェンス 代表取締役社長

近藤 雅世

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それでは、次回のグローバルマネー・ジャーナルもお楽しみに!

 

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