2013/07/17(水)「パラダイムシフトを見極める株価のラインとは?(福永博之)」資産形成力養成講座

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パラダイムシフトを見極める株価のラインとは?(福永博之)

日銀短観に見る景気動向

 

 今回の日銀短観は大きく改善しました。大企業製造業DIは、前回の-8から+4に、さらに先行きでは+10と足元から6ポイントの改善が見込まれています。また、大企業非製造業では、足元、先行きともに+12と好調を保っています。

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 さらに年度の想定為替レートを見ると、3月調査の85円台から91円台に変わってきています。これは、企業が13年度3月の業績見通しを1ドル=85円で立てていたものが、91円に変更し、業績に対して約6円上ぶれする可能性があるということです。なおかつ現在為替相場はそれよりもさらに円安水準で推移しているので、その傾向が続いて1ドル=100円台を保てれば、更なる上ぶれ余地が残されていることになります。こうしたことで、外国人も日本株に対して関心が高まっていると言えます。

 この想定為替レートを業種別に見てみます。今回一番円安に見ているのが木材・木製品で96.37円です。一方、業務用機械は87円台と非常に厳しく見ています。実際に円安が進めば、この業種に関しては他業種よりも利益が膨らむわけです。もちろん実際の売上が伸びないといけませんが、為替によって業績が上振れする可能性があるので注目です。その他、鉄鋼、窯業・土石、電気機械、自動車も厳しく見ていて、90円台を想定して業績見通しを出しています。個別企業のレートを調べる必要がありますが、業種によって差があるので、どこが一番恩恵を受けるのか考えるのに役立つと思います。

 続いて、企業の設備投資については、これまで前年度比-2%でしたが、今回は+5.5%へと改善し、年度が変わって大企業を中心に景況感がよくなってきていることが伺えます。これが改善されないと給料は上がらないので、景気に大きく影響を与えることは明らかです。

 しかし中小企業をみると、まだDI、設備投資ともにマイナス圏です。中小企業製造業DIは前回の-19から-14に改善しており、先行きは改善が見込まれているものの、依然としてプラスにはなっていない状況です。設備投資も前回よりは改善するものの、マイナス圏に留まっています。

 グラフで確認すると、大企業も中小企業も右肩上がりになっていることがわかります。また、どちらも改善が目立つのは非製造業で、製造業よりもグラフは上になっています。非製造業は国内の需要が多いので、景況感を見ますと国内の方が良いことが分かります。製造業は海外でものを売る割合が多く、これまでの円高の影響が響いていると思われます。過去のグラフを見ると製造業の方が上になっている時期もあります。今後製造業が非製造業を上回る形になれば、給料も上昇してくる可能性が高まるでしょう。

 さらに、実績と予測の差を表したグラフで、上振れ、下振れの度合いを確認してみると、大企業は製造業、非製造業ともに上振れており、上振れ幅も拡大しています。中小企業は製造業がほぼ変わらず、非製造業は上振れしているものの、どちらも前回調査よりも伸びは縮小しています。次回9月調査ではどうなるか注目です。

 その他の国内の景気を示す経済指標も併せて分析すると、実感はまだ伴っていないものの、全体的には景気は改善傾向であり、給料にも反映されるような企業景況感の改善が見えてきていると言えます。


パラダイムシフトを見極める株価のラインとは?

 

 日経平均株価の日足チャートを見ると、5月23日の高値から6月13日の安値までの半値戻し、1万4179円23銭を既に上回りました。今後は61.8%戻しの1万4595円38銭まで戻れれば、まだ高値をうかがうチャンスがあると判断することができます。週足チャートを見ると、13週移動平均線を上回って推移していることが確認でき、この状態で行けば次の高値に近づく可能性が出てきていると言えます。

 日足チャートで、株価を波に例えたエリオット波動を使って分析してみます。大きく下げた波をA波、戻した波をB波、もしそこからまた下落した場合、その波をC波と呼びます。調整が始まると、あっさり下げ止まる場合もありますが、3つのN字型の波を作ってから下げ止まるということも考えられるのです。その場合、起点になっているのは、昨年11月の党首討論当時の安値であり、そこから高値までの半値押しである1万2281円、さらには、61.8%下げた1万1416円が目処になってきます。そうなった場合は、期待だけで上昇し、その期待がはげ落ち、4月の日銀金融政策決定会合の時の水準を下回っているわけなので、金融緩和も効かず、円高にもなっている可能性がありますが、その時に下げ止まる水準として憶えておくと良いと思います。

 最後に、月足で日経平均を見てみます。高値を結ぶと、実は長期の下降トレンドの中にあることが分かります。ITバブルの高値、リーマンショック前の高値、二つを結んだ線の延長上に今回の高値があるのです。日本の株価は、過去、ITバブルで期待が高まったとき、小泉構造改革で期待が高まったときに高値を付け、その後、実態が伴わずに下げていったのです。また、最近の波動を見ると、高値は切り上がり、安値は切り下がるという拡大波動を形成していますが、その上限を超えたところから株価は押し返され、また内側に入ってきているのです。つまり、テクニカルで見ると、依然として長期の下降トレンドの中にあるということなのです。

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 高値を結んだラインを抜けて上昇すれば、本当に日本のパラダイムシフトが起こり、下降トレンドから脱し、1万8000円や2万0000円が現実に視野に入ってくるということなのです。高値のラインを抜けるかどうかが重要なわけですが、このラインは下降しているので、もし株価が横ばいを保てれば、時間が経つほど上抜けしやすくなると言えます。時間をかけて待つのか、本当の意味で日本の改革が始まり、名実共にパラダイムシフトを遂げて株価が上抜けていくのか、今、重要な局面にあることを頭に入れて投資を考えるべきだと思います。


講師紹介

福永 博之

ビジネス・ブレークスルー大学
資産形成力養成講座 講師
株式会社インベストラスト 代表取締役
IFTA国際検定テクニカルアナリスト

福永 博之

7月10日に撮影されたコンテンツを一部抜粋してお届けしています。

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それでは、次回のグローバルマネー・ジャーナルもお楽しみに!

 

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