2013/11/06(水)「15ヶ月連続赤字の貿易収支(大前研一)」資産形成力養成講座

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15ヶ月連続赤字の貿易収支(大前研一)

9月の貿易収支 9321億円赤字 15ヶ月連続赤字

 

 財務省が10月21日に発表した9月の貿易収支は、9,321億円の赤字となりました。原発の稼働停止に伴い、液化天然ガスの輸入が膨らんでいることなどが主な要因と言われていますが、実は、日本企業が海外で生産し始めてしまったために、輸入が増えているという構造的な問題があります。

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 貿易収支の推移をグラフで見ると、ほぼ単調に落ちてきているのが分かります。日本企業が海外で作ったものを輸入し、つまり日本のメーカーが輸入業者となり、日本で販売するというやり方になったことが原因です。これはアメリカでも起こったことで、日本の貿易構造がアメリカ化したと捉えることが大切です。一時的に、LNGの購買量が伸びたなどという問題ではないということを理解する必要があります。

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 また、円安になったら赤字は改善するなどと言われていますが、これも間違いです。日本の貿易収支とドル円相場の推移をグラフで見ると為替と貿易収支は全く関係ない動きをしています。貿易収支の構造変化は為替の影響ではないといえます。原子炉が止まっていることで若干影響は受けますが、貿易収支の落ち込みは日本企業のアメリカ化によるものだと考えられるのです。


日本国債 変動金利に人気 金利上昇見越し7年ぶり高水準

 

 日経新聞は10月18日、「変動金利国債に人気」と題する記事を掲載しました。個人向け国債の10月発行分で、10年満期の変動金利型に、6,000億円余りの資金が集まり、7年ぶりの高水準を記録しました。

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 変動金利とは別ですが、物価連動債というものがあり、今は個人が買うことはできないのですが、今後、個人も買えるようになれば、ハイパーインフレが起こったときに紙屑にならないので非常に安全です。もし実際にハイパーインフレが起こった場合、国がその利払いをできるかといえば疑問ですが、商品として物価連動債のようなものは必要だと考えます。半年に一度金利を見直すような変動金利国債では、あまり役に立つとは思えません。

 今はハイパーインフレ対策となる商品が国債にはないので、対策として、強い企業の株を買うことや、キャッシュフローのある不動産を買うなどといったことが考えられます。金融商品もタンス預金もハイパーインフレに対しては非常に弱いので、こうしたところに資産をシフトしておくことをそれぞれ考えておく必要があるでしょう。


日本政府 産業競争力強化法案を提出

 

 政府は、企業再編を後押しする税制優遇を盛り込んだ産業競争力強化法案を、10月15日召集の臨時国会に提出しました。デフレ脱却に向けて供給過剰を是正する一方、規制緩和により経済を活性化し、需要を創出する枠組みとされているものです。

 第3の矢の成長戦略の要なのかと思ってその項目をみると、意味不明なものばかりで驚きます。雇用期間の延長、外国人医師・看護婦を拡大するとしていますが、よく見ると、英語が使える病院の数を増やすという程度にとどまっています。外国の医師免許を持った人が経営できるような改革ではないのです。教育については、公立学校を企業が運営できるとしていますが、その場合には、文科省の傘下に入れるために、学校法人でなければならないとしています。

 また、まちづくりに関しては、容積率、用途制限を緩和するとしていますが、緑地化指定地域を取っ払うことはせず、規制を若干緩めただけに過ぎません。そもそも容積率の根拠は何かを示し、例えば安全性であるならば、安全性を満たす建築であれば容積率を自由化するなど、やり方を考えればよいのです。あるいは、都道府県に容積率の決定を任せれば、ある街はドイツのように低い容積率で街を作り、またある街は高い建物を許可するなど、各自治体が決定することも一つの案です。容積率の決定を自治体に任せ、規制を安全基準に置き換えれば爆発的に景気は良くなると思います。

 今回の法案は、なんら景気のよくなるような思い切った対策はなく、細かく設定しすぎたためにインパクトもないものであったと言えます。


ドイツ 再生可能エネルギー普及で電気料金が5年間で5倍

 

 ドイツの送電会社4社は、10月15日、再生可能エネルギーの普及に伴う一般家庭や企業の負担が、2014年に1キロワット時あたり6.24セントおよそ8.3円となり、1年前と比べて18パーセント増加する見通しを明らかにしました。

 ドイツの電気料金は、再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)により、5年間で5倍になってしまっています。今回ドイツを訪問しましたが、皆が異口同音に言っていたのは、ドイツの将来を考えるときに、やはりエネルギーコストの問題は避けて通れないということでした。産業界は、心の中では今のような大衆迎合の再生可能エネルギーへのシフトは、ドイツの産業を潰すと思っているのです。自動車メーカーで話を聞くと、もちろん電気自動車の話は出るものの、この電気料金で電気自動車が成功するのかと聞くと各社とも口をつぐんでしまいます。こうした事は日本でも他山の石とするべきだと思います。

 各国の電気料金を比較してみると、産業用と住宅用はどこの国でも異なるものですが、ドイツの場合は、特に個人用が世界でトップクラスの価格になってしまっています。かつては石炭火力を使っていたので非常に安かったのですが、再生エネルギーにすることでここまで価格が上がってしまったのです。イタリアも同様で、原子炉の新設を止めたことにより、非常に高い価格設定となっています。日本の場合は、産業用はまだ20円未満ですが、住宅用は今後確実に40円程度になってしまうでしょう。ドイツを抜く可能性も出てきているのです。ドイツの例を参考にしながらもう少し考えていくべきだろうと思います。


講師紹介

大前 研一

ビジネス・ブレークスルー大学
資産形成力養成講座 学長

大前 研一

10月27日撮影のコンテンツを一部抜粋してご紹介しております。

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資産形成力養成講座 加藤

 

来年、証券税制優遇が終了し、NISAがスタートします。制度の変化をしっかりと理解し、有利に活用するためには知識も必要です。もちろん銘柄の選び方、先物やオプションなどを活用したリスクヘッジ手法も学び、ご自身のリスクにあった投資が重要になります。資産形成にとって最も重要なのは、「自ら考え、自衛すること」につきます。資産形成の実践力を身につけていただけるプログラムで、将来に向けた資産形成に足を踏み出してください!

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それでは、次回のグローバルマネー・ジャーナルもお楽しみに!

 

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