スペインの最大野党、社会労働党は23日、与党国民党のラホイ首相の続投を容認する方針を決定しました。これを受け、29日にスペイン議会で行われたラホイ首相の信任投票は賛成多数でラホイ氏を正式に首相に選出しました。
10カ月も空白で社会労働党というのがラホイ首相に反対していたということですが、今回は反対しないということです。ただ、ラホイグループというのはマジョリティーを持っていないので、首相にはなり続投しますが、安定するかどうかが重要です。
ラホイ氏はスペインにとって必要な緊縮財政をやっていました。やっていることは正しかったと思うのですが、ポピュリストが出てきてキツイという話になりました。しかし10カ月も放っておいてスペインは悪くなっていないのです。
ラホイ氏の受託演説にもあったのですが、私のやってきたことが功を奏して持ちこたえている、という話です。ただし、もっと強化してやっていくということは、人気がなくなっている理由ですので言えません。むしろ暫定首相から首相に戻り、気合を入れて緊縮財政をやるということにはいかないという点において不安が増えます。
暫定首相の時には反対が弱かったのですが、首相になってみるとまた反対するという性格がスペインやポルトガルにはあります。ギリシャのようにいってしまえば終わりですが。一旦は良かったと思いますが、これから先はそこまで良くなる可能性が少ないと考えます。
|