編集部posts 2020年9月9日

【MBA・ビジネス用語】アントレプレナーシップの定義・注目される理由と必要スキル



執筆:mbaSwitch編集部

【MBA・ビジネス用語】アントレプレナーシップの定義・注目される理由と必要スキル

デジタルテクノロジーの発展により本格的なAI時代が到来しました。ビジネスの複雑化、多様化や目まぐるしい変化のなかを生き抜くには、AIを味方につけるとともに、土台となる教養や感性、人間関係構築力、創造的思考力などが重要です。

そのなかでも近年注目を浴びているのがアントレプレナーシップです。本記事では、アントレプレナーシップの定義や注目されている背景、求められる素質・スキル、身につける方法など、幅広い視点で解説します。

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1.アントレプレナーシップとは

アントレプレナーシップとは

アントレプレナーシップの定義

アントレプレナーシップの定義は、「新事業や新商品の開発など高い創造意欲を持っており、リスクに対しても積極的に挑戦していく起業家・企業家精神」です。

アントレプレナーとは「事業を起こす人、起業家、企業家」のことで、アントレプレナーシップは、辞書で「企業家精神。新しい事業の創造意欲に燃え、高いリスクに果敢に挑む姿勢」と説明されます。

別の言葉で表現すると、「自分の生活の安定や将来を他人や会社に期待せず、すべて自らの責任においてリスクを取りながらも果敢にチャレンジする姿勢」のことをアントレプレナーシップと呼びます。

アントレプレナーシップの語源と歴史

アントレプレナーの語源はフランス語の「entrepreneur」です。東西貿易が盛んだった13世紀に動詞のentreprendreから派生した言葉で、当時は「仲買人」を表す言葉だったとされています。

「アントレプレナーシップ」という言葉を最初に用いたのは、フランスの経済学者リチャード・カンティヨンでした。カンティヨンは、18世紀に出現した新しい産業の担い手をアントレプレナー(entrepreneur)と呼びました。起業することだけでなく、「新しいことを意図して企画すること」を意味し、カンティヨンはこうした人間に着目しました。

その後、アントレプレナーを、「イノベーションを遂行する当事者」を指す経済用語として定義したのが、経済学者ヨーゼフ・シュンペーターです。

さらに、経営学者のピーター・ドラッカーは1985年『イノベーションと企業家精神』にて、アントレプレナーシップを「イノベーションを武器として、変化のなかに機会を発見し、事業を成功させる行動体系」と定義しました。そして、アントレプレナーシップという言葉は、「経済の領域に限定されず、人間の実存に関わる活動を除くあらゆる人間活動に適用される」とし、「イノベーションとアントレプレナーシップの原理と方法は誰でも学べる」との考えから、その概念を一般に広めました。

「アントレプレナーシップ」は、ドラッカー以外にもさまざまな学者が定義を試みています。たとえば、ハーバード・ビジネス・スクールのハワード・スティーブンソン教授は、アントレプレナーシップとは「コントロール可能な資源を超越して機会を追求すること」と定義しています。

「コントロール可能な資源」とは、個人や会社の経営資源(ヒト・モノ・カネ)のことです。起業家の多くは自社の経営資源のみをコントロールし、時には身銭も切りながら自力で事業を起こそうとします。しかし、その事業が大きな可能性を持つ場合、生産施設、流通チャネル、追加の運転資金といった個人でコントロールできる以上の資源が必要となると、ハワード・スティーブンソン教授はいいます。

また、ここでの「機会」とは、「真に革新的な製品の開発」「新しいビジネスモデルの考案」「既存製品の改良版や廉価版の開発」「既存製品の新規顧客層への売り込み」のことを指します。

2.アントレプレナーシップが注目されている背景

不確実性が高い「VUCA時代」への突入

アントレプレナーシップが注目されている背景として、不確実性の高い「VUCA時代」があります。

「VUCA(ブーカ)」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。これはVolatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字をとって作られた言葉で、複雑化が増して予測不可能な現代の経済環境を指します。2010年代以降、経済のVUCA時代が世界中で到来したといわれています。

VUCA時代においては、リスクに立ち向かえて高い創造意欲をもつ人材が企業には欠かせません。

破壊的なイノベーションの登場

「デジタル・ディスラプション」、デジタルテクノロジーの急速な進化による破壊的イノベーションも現代のビジネスを揺るがしています。

たとえば、サブスクリプション型ビジネスが急速に増え、CDやDVDを買ったり借りたりしていた時代から、クリックひとつで音楽や動画を楽しめる時代になりました。このように、デジタル・ディスラプションは人々の生活を一変させる力があります。

企業にとっては、この破壊的イノベーションはある種の脅威です。それは大企業や優良企業であっても同様で、企業を存続させるためにもアントレプレナーシップのある人材の確保や育成が急務となっています。

日本経済という視点においても、グローバル市場で競争力を増やすためにアントレプレナーシップが高い人材が求められています。

こうした背景もあり、大学や大学院でアントレプレナーシップを学ぶ専攻や科目が増えてきている状況です。在学中の起業を目指す「アントレプレナーシップ学部」を新設予定の大学もあります。

グローバル競争の激化

グローバル競争の激化も、アントレプレナーシップが注目されている背景の1つです。日本近辺を例にとってみても、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)や地域的な包括的経済連携協定(RCEP)など、経済をより包括的な枠組みとしてとらえる動向があります。これらの議論は日々活発化しており、グローバルな視点がますます求められていると考えられるでしょう。

変化の激しいグローバル経済では、既存の価値観を疑い新しい価値を創出できる、アントレプレナーシップを持つ人材が必要です。これからは、こうした世界で活躍できるグローバルリーダーも必要になるでしょう。

日本型の雇用制度の変化

日本型の雇用制度の変化も、アントレプレナーシップの注目に大きな影響を与えています。従来の日本型雇用制度といえば、終身雇用・年功序列が基本でした。しかし昨今では定年年齢が流動化しており、2025年4月からは、定年制を採用しているすべての企業で65歳への定年延長が義務化されます。

年功序列を採用している企業は現在も多いですが、成果主義やジョブ型採用など、新しい雇用制度を導入するケースも増加。このように、従来の日本型雇用制度の変化が起こり、自ら自分のキャリアパスを設計できるアントレプレナーシップが求められています。

アントレプレナーシップはこれからの時代に必須

アントレプレナーシップは、これからの時代に必須でしょう。なぜなら不確実性の高い時代やグローバル社会では、すべて自らの責任においてビジネスを実行する力が求められるからです。他人や会社に期待するのではなく、自分自身の創造性や挑戦するマインドを駆使して、時代を切り開いていく力が重要になります。

近年、社会変革や社会課題に対する活動の持続可能性が期待される「ソーシャル・アントレプレナー」にも注目が集まっています。ソーシャル・アントレプレナーとは、医療、福祉、貧困救済、人権保護などの社会課題を解決することを主な目的とした企業家のことを指します。

従来から存在するボランティア組織や慈善活動家との違いは、採算性、生産性、成長性といったビジネス経営の感覚を生かしたアントレプレナー的要素が加わった点です。

また、2000年代から現在まで続く第三次人工知能ブームのなかで、「AIにできなくて、人間にできる仕事はなにか?」という議論がなされています。人間にしかできないことのひとつが、高い創造性やリーダーシップ、人間力を兼ね備えたアントレプレナーシップだといわれています。これからの時代、アントレプレナーシップを備えた人材の需要はますます高まっていくでしょう。

3.アントレプレナーシップを持つ人材に求められる素質・スキルとは

アントレプレナーシップを持つ人材に求められるスキルとは

イノベーションの創造力

自分の軸となるビジョンや価値観をもとに、既存の市場にはなかったビジネス、製品、サービスなどを創造できる能力が求められます。新しいアイデアを発想する方法には、まだ満たされていない市場機会を発見して、それを満たす方法を考える「ニーズ発想」、手元にあるユニークな技術や材料を活用する方法を考える「シーズ発想」、政治や経済、社会とったマクロ環境の変化に着目する方法などがあります。

マネジメントスキルとリーダーシップ

経営資源であるヒト・モノ・カネのマネジメント能力も必要です。企業の競争優位が設備や資金などから、知識や知恵へと移行している昨今、特に重要となるのはヒト(人材と組織)のマネジメント能力です。

人材や組織のマネジメントには、対象となる「人」の特徴や行動を理解する必要があります。また、変革を推し進めるためにリーダーシップも必要です。リーダーシップとは、会社全体にビジョンを伝達してメンバーを統合し、メンバーの動機づけができる力を指します。

障壁・リスクを乗り越える力

変革時に生じる困難を乗り越えられる能力も求められます。そのためには、自社を客観的かつ論理的に観察して本質を見抜く、仮説→実行→検証の学習サイクルを主体的に推進する、自らの視点や視野をアップデートする、といったスキルを磨く必要があります。

粘り強さと柔軟性

新たなビジネス課題に挑戦するときに大切なのは、逆境でも諦めず、周囲の反対に屈しない粘り強さです。粘り強さは、強い意志によって下支えされます。また、粘り強さとともに柔軟性も備え、臨機応変に対応する力も必要です。

4.アントレプレナーシップを身につけるには?

アントレプレナーシップを身につけるには?

ビジネススクールに通う

アントレプレナーシップはビジネススクール(MBA大学院、経営大学院)のMBAプログラムで学ぶことで身につけられます。MBAプログラムでは、講義や課題への取り組み、ケーススタディ、グループワークを通して自ら気づきを得ることで、不可能を可能にする精神やリーダーとしての考え方を学んでいきます。

MBA大学院では、プログラムに沿って体系的かつ質の高いインプットができます。高い専門性を持った講師が揃っているため、ケーススタディを深めるなどより実践的な学習も可能です。

MBA大学院には、自分と同じような志を持った学生が揃っているため、目的意識の高い勉強仲間と議論を深める環境も整っています。アントレプレナーシップを効果的かつ、体系的に身につけたい方は、MBA大学院がおすすめです。

実践のなかで思考・スキルを磨く

座学で理論を学ぶのはもちろん、実践のなかで思考・スキルを磨くのも重要です。MBA大学院では、質の高いインプットが可能です。しかし実践でアウトプットしなければ、スキルや技術は完全には身につきません。実務でアントレプレナーシップを意識し、主体的な思考・行動を心がけることで、その力を磨けます。

企業によっては、イントレプレナー(社内起業家)教育を実施しており、新事業の立ち上げなどさまざまな課題を課しています。特にベンチャーやスタートアップの企業では、任せてもらえる仕事の規模も大きくなります。こうした教育制度を利用できれば、自分の力になるでしょう。

このように、ビジネスの現場での実体験を経て、アントレプレナーシップが身についていきます。

文部科学省「次世代アントレプレナー育成事業」に参加する

日本国内では、アントレプレナーシップ教育が徐々に活性化しつつあります。文部科学省は、2017年度から「次世代アントレプレナー育成事業」(EDGE-NEXT)を実施しています。この事業に参加するのも、アントレプレナーシップを身につけるために有効です。

「次世代アントレプレナー育成事業」*は、大学生や大学院生、若手研究者を中心に提供されているプログラムです。公募制になっており、全国各地の大学や研究機関から応募があります。選考を通過すれば、年間3,000万〜5,000万円の支援を受けながら徹底的にアントレプレナーシップを学習できます。

(*出典:文部科学省「次世代アントレプレナー育成事業(EDGE-NEXT)」

5.アントレプレナーシップを学ぶにはBBT大学院

アントレプレナーシップを学ぶにはBBT大学院

本校(ビジネス・ブレークスルー大学大学院、以下BBT大学院)は、アントレプレナーシップを育むプログラムがいくつかあり、なかでも「卒業研究」は有効な科目です。

BBT大学院の卒業研究では、それまで修得してきたフレームワークや理論などを応用し、新しい事業プランや研究を生み出すという課題に取り組みます。卒業研究では、マクロ・ミクロ視点でのリサーチや仮説の立案、問題解決策の創出・検討を長期間にわたって行い、最終的にまとめ上げた成果物を発表します。卒業研究では実際に事業化できる水準の事業計画書を作成することになり、そのために経営経験のある教員がマンツーマンでフィードバックを行います。そのなかで、学んだ知識を活用する応用力が身につくだけでなく、より思考能力の精度やモチベーションを高め、アントレプレナーシップを磨くことが可能です。

BBT大学院は2005年に国内初のオンラインMBAが学べる大学院として誕生しました。開校以来、オンライン学習の知見を蓄積し、よりよい学びを提供するために試行錯誤と改善を繰り返してきました。

完全オンラインのため場所の制約がないのはもちろん、講義はオンデマンド式の動画なので時間の制約もなく、好きなタイミングで何度でも理論や知識のインプットができます。


「使えるMBA」を取得してもらうために経験豊富な実務家教員を揃え、学んだことを使いこなせる力を養成することに焦点を当てています。

6.アントレプレナーシップを身につけたい方はまず説明会へ

アントレプレナーシップを身につけたい方はまず説明会へ

アントレプレナーシップは、これからの起業家やビジネスリーダーに必要な考え方・行動様式です。グローバル競争の拡大や、日本型雇用制度の変化もあり、ますます注目度が高まっています。

アントレプレナーシップを身につけるためには、ビジネススクールでの学習や、実践での応用が必要不可欠です。過去の成功者たちに共通している資質でもあるアントレプレナーシップを身につけたい方は、まずはBBT大学院の説明会に申し込みましょう!

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