旬の数字 2018年10月3日

東京のスマホ月額利用料金は7022円。世界主要6都市中最高



執筆:谷口賢吾(BBT大学大学院 講師)

皆さんは、スマホ・携帯に毎月どのくらい払っていますか?

先日、総務省は、東京、ニューヨーク、ロンドン、パリ、デュッセルドルフ、 ソウルの6都市における、携帯電話、固定電話等の各サービスについて調査結果を発表しました。

同調査よると、スマホ月額利用料金は東京が7022円と、世界主要6都市中最高値でした。参考までに、2位以下は、ニューヨーク6975円、デュッセルドルフ5049円、ロンドン2793円、ソウル5009円、パリ2460円です。

そんな中、新型のiPhone(「XS」、「XS Max」)が9月21日、日本でも発売されました。新型iPhoneの特徴は、プロセッサ、ディスプレイが大きく変わったところです。

最新プロセッサは以前までのものよりも処理能力が高く、消費電力が抑えられました。ディスプレイは、OLEDという有機ELパネルが採用されています。液晶と違い、OLEDは自ら発光するのでバックライト装置が不要でバッテリー消費を抑えられ、液晶のように色ムラがないので表示が綺麗です。

カメラ性能アップ等のマイナー変更もされて、魅力的なスペックになっていますが、今回はモデルチェンジ的なサプライズがなかったという声もあります。

一方、今回衝撃を与えたのが、販売価格です。10万円台半ば〜20万円近く(上位機種)の価格帯で、iPhone1台でパソコンが買える価格設定です。発表後の多くのニュースで価格の高さが指摘されていました。

他方、これまでの大手キャリアの端末価格を抑えて通信料金で回収するという収益モデルが崩れ、格安スマホ・中古スマホ流通等、安価なものへとユーザーがシフトしつつあります。この動きは高価格端末iPhoneにとって、影響が大きいものと予想されます。

もしアップルが今後も高価格iPhoneで勝負するとしたら、どうやって高価格をユーザーに受け入れてもらうのでしょうか。ブランド力を磨くのか、先端技術・革新性で勝負していくのか、周辺機器との連携で勝負するのか、今後の戦略にも注目していきたいですね。

出所:
総務省 ※最終アクセス 2019年3月19日
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban03_02000504.html


執筆:谷口賢吾(たにぐち けんご)

ビジネス・ブレークスルー大学、同大学院 専任講師
地域開発シンクタンクにて国の産業立地政策および地方都市の産業振興政策策定に携わる。
1998年より(株)大前・アンド・アソシエーツに参画。
2002年より(株)ビジネス・ブレークスルー、執行役員。
BBT総合研究所の責任者兼チーフ・アナリスト、「向研会」事務局長を兼ねる。
2006年よりビジネス・ブレークスルー大学院大学講師を兼任。
同秋に独立、新規事業立ち上げ支援コンサルティング、リサーチ業務に従事。

<著書>
「企業における『成功する新規事業開発』育成マニュアル」共著(日本能率協会総合研究所)
「図解「21世紀型ビジネス」のすべてがわかる本」(PHP研究所)