編集部posts 2020年12月11日

【MBA・ビジネス用語】ニューノーマルで活躍できるスキルとは?

【MBA・ビジネス用語】ニューノーマルで活躍できるスキルとは?



執筆:mbaSwitch編集部

コロナウイルスの世界的な感染拡大によって、私たちの生活は短期間で大きな変化を遂げました。この「ニューノーマル(新常態)」に適応し、活躍できる人材になるには、どのようなスキルが必要なのでしょうか?
本記事では、ニューノーマルの時代に企業、そしてビジネスパーソンが求められることについて解説します。


https://www.ohmae.ac.jp/session/

1. ニューノーマルとは

ニューノーマルとは

ニューノーマルとは何か、なぜ出てきたか

「ニューノーマル」とは、「新たな常態・常識」という意味を持つ言葉で、「構造的な変化が避けられない状況」を指します。「新常態」と呼ばれることもあります。

ニューノーマル(新常態)という言葉が使われ始めたのは、2014年のことです。
同年5月、河南省を視察した中国国家主席・習近平氏が、「わが国は依然として重要な戦略的チャンス期にあり、自信をもち、現在の経済発展段階の特徴を生かし、“新常態”に適応し、戦略的平常心を保つ必要がある」と語ったことから、中国メディアを中心によく耳にするキーワードとなりました。

中国経済は、1970年代末から2010年代にかけてのおよそ30年間、年率10%もの高度成長を成し遂げました。しかし、2010年代以降は一気に成長率が下がり、2015年から2017年は3年連続7%を下回りました。
このように、高度成長から中高速成長に移った中国経済の状況を「新常態」と呼びます。ここには、「“旧常態”であるこれまでの高度成長には戻れない」という意味も込められています。

参考:日本大百科全書(ニッポニカ)「新常態」

ウィズコロナ、ポストコロナの時代を迎えて

ウィズコロナ、ポストコロナの時代を迎えて
2020年、新型コロナウイルス感染症が世界的に流行し、「ウィズコロナ」「ポストコロナ」の時代が到来しました。
小池都知事が2020年5月に「ウィズ コロナ宣言」をしたことから、広く使われるようになった「ウィズコロナ」。新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込むことが、(少なくとも短期的には)不可能であることを前提とした、新たな生活様式や戦略のことを指します。
「コロナウイルス出現前の社会に完全に戻ることはできない」「新型コロナウイルスの流行は良くも悪くも社会に変革をもたらした」という認識のもとに使われる言葉です。

一方で、「アフターコロナ」とは、「新型コロナウイルス感染症によって変わったこれからの社会」を意味します。「ウィズコロナ」にこうした意味合いを込めることもあります。

参考:新語時事用語辞典「ウィズコロナ」

「ポストコロナ」という言葉も使われるようになりました。ポストコロナは、「コロナウイルスの感染拡大を境にして、行動様式や価値観の変化が生じて、それが社会に定着する期間」を指します。

今後、コロナウイルスの感染が収束していくのか、そして私たちの生活様式や社会の価値観がどう変化していくのかが不明瞭であるからこそ、さまざまな文脈に合わせて、これらのキーワードが使い分けられているのが現状です。

ウィズコロナ/ポストコロナの時代は、3度目の「ニューノーマル」の到来だといわれています(過去2度の「ニューノーマル」については、後ほどご紹介します)。

生活におけるニューノーマル

生活における身近な例を挙げると、「マスクの着用」がニューノーマルのひとつだといえます。ビフォーコロナの時代には、マスクは風邪や花粉症対策など、一時的にマスクをつける必要性のある人たちだけが使うアイテムでした。しかし、ウィズコロナ/ポストコロナでは、人と接触する可能性のある人なら誰しもがマスクを着けるような社会に変わりました。「マスクの常識が変わった」ともいえます。

「不要不急の外出を避ける」という意識も、今の時代ならではです。世界中のさまざまな都市で「ロックダウン」などの行動制限も実施されています。
「リモート飲み会」など、人と直接会わずにコミュニケーションをとる方法も模索され、「人と会うこと」の価値観が変容してきています。

「ソーシャルディスタンス(社会的距離)」という言葉自体は以前からあったものの、誰もが意識するようになったのは、ウィズコロナ/ポストコロナ時代からです(ソーシャルディスタンスだと「社会的なつながりを断つ必要がある」といった誤解が生じる恐れがあるため、「フィジカルディスタンス(物理的距離)」と言い換えられることが増えてきました)。

列に並ぶときに一定の距離をあけるようになったり、満員電車などの人と密集する機会を極力避けたり、可能な人は在宅勤務を行ったりと、ソーシャルディスタンス(フィジカルディスタンス)を保つために皆が意識するようになったのも、ウィズコロナ/ポストコロナ時代における変化です。

過去にもニューノーマルが起きた?

ウィズコロナ/ポストコロナ時代以前にも、ニューノーマルの契機となった転換期が2度ありました。

1度目は、1990年代にインターネット社会が到来したことです。携帯電話の普及や電子メール、検索エンジンサービスの充実など、インターネットを活用することがより日常的となり、私たちの生活に欠かせなくなりました。
インターネット社会の到来によって、世界中の情報がすぐに手に入り、遠く離れた場所にいる人や一度も会ったことのない知らない人とも簡単にコミュニケーションがとれるようになり、多くの人々の価値観がこのときに変容したと言っても過言ではないでしょう。

2度目は、2008年に起こったリーマンショックです。米国のリーマン・ブラザーズが経営破綻し、世界規模の金融危機が発生したことで、リーマンショックから脱したとしても、世界経済や社会の在り方、人々の価値観は元には戻れないという見解から、「ニューノーマル」の時代になったと言われました。リーマンショックでは、日本国内でも多数の企業がダメージを受けた結果、CSRなど、企業の責任が問われるしくみが発展しました。

2. ニューノーマルで求められる企業活動と働き方

ニューノーマルで求められる企業活動と働き方
2度のニューノーマルを経て、社会の価値観や企業の在り方などがその度に変容しました。それでは、今回のニューノーマルの到来によって、企業活動と働き方はどのような変化が求められるのでしょうか。

企業と消費者の関係の変化

日本では、コロナウイルス感染拡大によって緊急事態宣言が発令され、多くの店舗が一時閉店を余儀なくされました。
消費者も必要以上の外出を控えるようになったため、購買行動のニューノーマル化が進んでいます。

アライドアーキテクツが実施した「新型コロナウイルス感染症拡大以降の「新しい生活様式」における、消費者のSNS利用実態調査」(約4,000名のSNSユーザー対象)では、約半数が「食品・日用品のEC通販の利用」を「今後も継続したい(30%)」「今後は取り入れたい(19%)」と回答しました。

「外食は避け、できるだけ持ち帰りや出前を利用する」では4割以上、「普段の買い物を行うお店では、人との接触を極力避ける」では8割以上、「普段の買い物を行うお店に行く前に計画を立てている」では7割近くの人が、「現在も取り入れており、今後も継続したい」と回答しています。
また、9割が、「SNSをこれまで通り利用、もしくは利用時間が増加している」と答え、特にTwitter「現在も取り入れており、今後も継続したい」とLINEの利用が多いという結果でした。
商品の受け取り方法も変容し、「置き配」のサービスを利用する消費者が増えてきました。

コロナウイルスによるダメージは業界によって大きさや種類が異なります。
たとえば、不要不急の外出の自粛要請が続き、新しい洋服を買う必要性が薄れたことから、売り上げが激減し、少なくない数のアパレル企業が存続の危機に直面しています。また、飲食業界においては、個人経営の店舗のみならず、大手飲食チェーンの店舗も閉店を余儀なくされています。

企業が生き残っていくためには、こうした消費者の購買行動の「ニューノーマル」に合わせて、接客スタイルや広報活動、販売形態、商品価値などを変えていく必要があります。


企業と従業員の関係

企業と従業員におけるニューノーマルとして顕著なのは、リモートワークやテレワークへの移行でしょう。以前から「働き方改革」の一環として注目されていたリモートワークですが、緊急事態宣言を受けて、多くの企業が推進するようになりました。リモートワークが難しい業態や職種はありますが、リモートワークをするのは一部の人だけでなく、当たり前のことになっていくと予想できます。

このような「ニューノーマル」をふまえて、企業にはオフィスなどの見直しが求められます。オフィスには、デスクワークをする従業員全員分のデスクが用意されるのが当然のことでしたが、今後はリモートワークが増え、必要最低限のデスクや会議室だけ用意すればよいようになるかもしれません。レンタルオフィスだけで十分機能する場合もあるでしょう。
リモートワークを円滑に行うためには、SaaSを活用するなど、「デジタルワークプレイス」を導入していくことも必要になってきます。

そして、こうした働き方の変化に伴い、人事評価制度の見直しも求められます。

3. ニューノーマルに求められる個人のスキルや働き方

ニューノーマルに求められる個人のスキルや働き方
企業と個人との関係が変わりつつあり、「ニューノーマル」の時代に合ったスキルを身につける必要があります。
ニューノーマルに必要なスキルには、次のようなものがあります。

コミュニケーションスキル

これまでは、職場に集まって仕事をすることで、対面でのコミュニケーションを自然と行ってしました。しかし、それぞれが別の場所で仕事をするようになると、意識をしないと日常のコミュニケーション量は減ってしまいます。さらに、対面では意思疎通ができていたのに、オンラインだと認識のズレが生じてしまうなど、オンラインでのコミュニケーションスキルが低いことで、さまざまな問題が生じる恐れがあります。
顧客ともメールやチャットでやりとりしたり、テレビ会議システムを使ってミーティングや商談をしたりする機会が増えてきています。


リモートワークが当たり前となるニューノーマルにおいては、オンラインでも円滑に仕事を進められるコミュニケーションスキルが一人ひとりに求められます。特に、テキストベースのコミュニケーションが苦手な人は、文章でわかりやすく、誤解なく伝えるスキルを磨く必要があるといえます。

マネジメントスキル

特に評価をする立場にいる人は、高度なオンラインコミュニケーションスキルが必要です。たとえば、離れた場所で仕事をする部下の仕事ぶりを把握して、適切な意識づけや方向づけをオンラインでのコミュニケーションを通じて実施する、対面で行ってきたフィードバック面談や目標設定面談などをオンライン面談に切り替え、これまで以上に高頻度で実施する、といった変化が予想されます。

問題発見・解決スキル

ニューノーマルにおいては、従来の価値観や成功手法は通用しないと思っておきましょう。社会が大きく変化しているため、知らず知らずのうちにプロジェクトに新たな問題が発生している場合もあります。従来のやり方にとらわれずに、常識を疑い、問題が大きくならないうちに発見できるスキル、そして新しいことも恐れずに取り入れ、解決へと導けるスキルが求められます。

4. ニューノーマルの時代に求められる人材になるには

ニューノーマルの時代に求められる人材になるには
ニューノーマルの時代に求められるスキルを紹介しました。
これからの社会に通用するビジネスパーソンになるには、先ほどのスキルに加えて、ビジネスモデルに精通し、戦略的なマネジメントができる人材になる必要があります。

こうしたスキルを身につけるために、MBAが取得できる経営大学院で経営やビジネスを体系的に学ぶ方法があります。
しかし、働きながらMBAを取得するのは、時間的に厳しいと感じる方が多いかと思います。

そこで、多忙なビジネスパーソンや海外に住んでいる方、近くに通える経営大学院がない方には、100%オンラインでMBAが取得できる、ビジネス・ブレークスルー大学大学院(BBT大学院)がおすすめです。BBT大学院なら、コロナウイルスの感染が心配な現在の状況下でも、安心して学び続けられます。

100%オンラインでMBAが取得できるBBT大学院とは?

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実践的な問題発見・解決力が身につく独自のケーススタディ

BBT大学院とほかの経営大学院との違いは、オンラインか通学制かだけではありません。
BBT大学院では、アカデミックな視点以上にビジネス現場の視点を重視し、問題解決の基本プロセスや論理的思考・データ分析について学び、自分の力で答えが出せるようになることを目指します。

たとえば、BBTのカリキュラムには、過去事例ではなく現在進行形の事例を取り扱い、経営者視点で問題発見・解決力などを向上できる「RTOCS(アールトックス)」という独自のケーススタディがあります。今まさに起こっている事例について、「自分が経営者やトップだとしたら?」という視点で将来を予測し、具体的な戦略を考えます。

RTOCSは、世界的なコンサルタントである大前研一学長の担当科目で実施しています。経営者視点や変化に強い対応力と問題解決力を徹底的に鍛えるために、毎週新しいケーススタディに取り組み、在籍中の2年間で合計100回もの思考訓練を重ねます。

提出締切日には「大前研一LIVE」という世界の1週間のニュースを大前学長が解説する番組が講義映像として配信され、その中で大前学長がお題に対して出した「結論」を発表します。
過去事例ではないため、いわゆる「正解」がひとつ存在するのではなく、大前学長の出した結論が正解というわけでもありません。大前学長がどのようなプロセスで結論を導き出したのか、情報の見方や問題を解く視点などを知り、さらに学びを深めます。
そして、大前学長の結論に加え、クラスメイトが出した結論も自分のものと比較し、どこに違いがあったのかを考え、振り返りの投稿をすることで1つのケーススタディが完了します。

これまで取り組んだお題では、誰もがよく知る大企業から急成長を遂げているベンチャー企業やユニコーン企業まで、さまざまな会社を取り上げています。また、企業の社長になるだけではなく、地方自治体や国をお題として取り上げ、首長や大統領になることもあります。

オンライン学習のメリットを最大化する遠隔教育システム

独自の遠隔教育システム「AirCampus(R)」を活用し、オンライン学習の障壁を乗り越え、メリットの最大化を図る工夫をしています。完全オンラインのため、場所の制約から解放されます。
さらに、講義はオンデマンド式の動画なので時間の制約もなく、好きなタイミングで何度でも理論や知識のインプットができます。

講義動画の視聴だけでなく、教員や教務スタッフ、TA(ティーチング・アシスタント)とのやりとり、学生同士でのディスカッション、履修登録、レポート提出など、学習のことはすべてAirCampus(R)上で行えます。

BBT大学院では、ディスカッションを重要視しているからこそ、テキストベースのディスカッションを採用しています。
テキストベースであれば、他人の意見を読み、よく考えてから発言できます。多くの大学院では掲げたテーマについて授業時間内に議論を終了させますが、BBT大学院では1テーマに対して議論期間が約1週間あるため、自分のペースでじっくり思考したうえで発言し、深い議論を繰り広げられます。情報収集にも時間をかけられるのでファクトベースの意見を述べることができます。

ニューノーマルの時代に欠かせない、オンラインでのコミュニケーションスキルに重要な「簡潔に書く力」も、このディスカッションを通して養われます。クラスメイトとは、こうした深いディスカッションやミーティングを重ねることで密にコミュニケーションがとれます。

ニューノーマルに乗り遅れず、世界中で活躍する人材を目指しましょう!

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