社会人としてある程度の経験を積んでから、キャリア形成やスキルアップなどの理由で、MBAの取得を考える人は多いです。仕事をしている社会人がMBAを取得することには、どのようなメリットがあるのでしょうか?「仕事を続けながら可能か」「どの程度の期間や費用がかかるのか」などの全体像を含め、詳しく解説します。
この記事の目次
まずは社会人にも注目されるMBAの基本と、昨今のトレンドについて紹介します。
MBAとは、経営学修士(Master of Business Administration)を指します。欧米で活躍する多くのビジネスエリートが取得する人気の学位ですが、近年は日本の社会人の間でも再び注目を集めています。
その背景にあるのが、国を挙げて推進されている「リスキリング(学び直し)」や、企業が人材を資本と捉える「人的資本経営」のトレンドです。また、DX(デジタルトランスフォーメーション)を牽引できる経営視点を持ったリーダー層が圧倒的に不足していることから、働きながら国内外のMBA大学院(ビジネススクール)に入学し、自らの市場価値を高めようとする社会人が急増しています。
結論として、MBAはビジネスにおいて「ROI(投資対効果)が極めて高い自己投資」だといえます。具体的なメリットは以下の3点です。
MBAカリキュラムでは、リソース管理・マーケティング・統計・財務・経済など、経営全般の専門的な知識を体系的に学びます。幅広い分野・部門に精通し、現場の担当者レベルではなく、経営のトップとしてビジネス全体を「俯瞰的」に捉えられるようになります。
MBAを取得することで転職市場での評価が高まり、キャリアアップや収入アップが期待できます。業種にとらわれない「ビジネス全般」に応用できる内容を学ぶため、未経験の業種へのキャリアチェンジにも役立ちます。
実際のデータとしても、転職情報サイトの調査によると、「MBA非保持者」の平均年収が「689万円」であるのに対し、「MBA保持者」の平均年収は「915万円」と、200万円以上高い水準にあります。
MBA取得を通じて知り合ったクラスメイトとの「人脈」は、一生の財産になります。MBAを目指す人の多くは、ビジネスに対する高いモチベーションや実績を持っています。職場では出会えない多様な業界の最前線で活躍する人々と繋がり、卒業後に新たなビジネスへ参画するチャンスが生まれることも少なくありません。
社会人が仕事を辞めずにMBAを取得する場合、主に「海外(オンライン)」「国内(夜間・週末)」「国内(オンライン)」の3つの選択肢があります。
| 項目 | 国内MBA(オンライン) | 国内MBA(夜間・週末通学) | 海外MBA(オンライン) |
|---|---|---|---|
| 費用相場 | 約150万〜300万円 | 約150万〜400万円 | 約300万〜1,000万円以上 |
| 通学の有無 | なし (完全オンライン) |
あり (平日夜・土日) |
なし (時差への対応が 必要な場合あり) |
| 英語力の必要性 | 不要 (日本語のみで完結) |
一部必要(文献等) | 必須 (TOEFL/IELTS等のスコア要求) |
| 仕事との両立 | ◎ 最も柔軟に対応可能 |
△ 物理的な移動や残業への配慮が必要 |
◯ 柔軟だが、英語での深い議論の労力が高い |
| ネットワーク | 全国・海外駐在員とも繋がれる | 首都圏・近郊のビジネスパーソン中心 | グローバルな人脈構築が可能 |
オンラインや夜間制を選べば「物理的な通学の壁」は越えられますが、実際の社会人学生は『学習時間の捻出』や『家族・職場の理解』という、さらにリアルな壁に直面します。
働きながら、あるいは育児をしながらMBAを両立する具体的な1週間のスケジュールや、激務を乗り越えるタイムマネジメント術については、以下の記事で詳しく解説しています。
▶︎ 働きながら、育児しながらでもMBAは取得できる?社会人が直面する「両立の大変さ」とリアルな乗り越え方
MBA取得までにかかる準備期間と入学スケジュールは、選ぶ形式によって異なります。
・スケジュール:年に数回(春・秋など)の入学タイミングが設定されていることが多く、柔軟に出願可能です。期間は1〜2年制が主流です。
・準備期間の目安(半年〜1年):筆記試験が免除されるケースが多く、主に小論文(エッセイ)や面接の準備が中心となります。遅くとも出願の半年前には、自身のキャリアビジョンを棚卸しする準備を始めましょう。
・スケジュール:例年秋(9〜10月頃)に出願し、翌年4月に入学するのが一般的です。
・準備期間の目安(約1年):学校によっては経営学の基礎知識を問う筆記試験や、小論文、英語(TOEICスコア等)が求められます。約1年前から土日を使って毎週数時間の試験対策を行う必要があります。
・スケジュール:例年9〜10月頃にファースト・ラウンドの出願が始まり、翌年秋(8〜9月)に入学するサイクルです。
・準備期間の目安(1年〜2年):GMATスコアやTOEFL/IELTSスコアの獲得に膨大な時間がかかります。英語の基礎がない場合、準備だけで2年程度を見積もる必要があります。
MBAの学費は大きな負担になりますが、国や学校の制度を活用することで大幅に実質負担額を減らすことができます。
特に社会人にとって強力な支援となるのが、厚生労働省が実施している「専門実践教育訓練給付金」です。
志望するMBAプログラムがこの指定講座となっている場合、一定の要件を満たすことで、支払った教育訓練経費の最大70%(上限128万円)がハローワークから支給されます。
例えば、学費が300万円のプログラムであっても、この制度を活用すれば実質負担額を大幅に圧縮できるため、費用対効果はさらに高まります。
A. 国内のオンラインや夜間MBAであれば、約150万〜300万円程度が相場です。海外MBAの場合は渡航費等を含めると1,000万円を超えるケースもあります。国内進学の場合、「専門実践教育訓練給付金」を利用することで最大128万円の給付を受けられる可能性があります。
A. 国内MBA(日本語プログラム)であれば、選考や授業において高度な英語力は求められないケースがほとんどです。ただし、海外MBAを目指す場合はTOEFLやIELTSの高スコアが必須要件となります。
A. エッセイ(志望理由書)や研究計画書は、合否を分ける最重要項目です。自身のこれまでのキャリアを棚卸しし、MBA取得後のビジョンを明確にするため、遅くとも出願の半年〜1年前には準備を開始することをおすすめします。
社会人が仕事を続けながらMBA取得を目指すうえで、「オンライン制のMBA大学院」は最も利便性が高く、現実的な選択肢です。
ビジネス・ブレークスルー大学大学院(BBT大学院)は、100%オンラインでありながら、独自の学習システム『AirCampus®』を活用した密度の高いテキストディスカッションを実現しています。通勤時間や昼休みなどのスキマ時間をフル活用し、全国のビジネスパーソンと実践的な経営課題について議論を深めることが可能です。
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